自宅で簡単にエクササイズや体幹トレーニングができ、気軽にネット通販で購入もできる「ストレッチポール」は、注目されているエクササイズのひとつです。
プロのアスリートも使用している方が多く、運動前の体幹ケアにも非常に効果的です。
エクササイズやストレッチ、体幹トレーニングだけでなく、腰痛や肩こりの緩和などさまざまな用途で活用可能。そのため、運動が得意でない方や高齢者、医療用リハビリとしても効果は期待できます。
本記事では、ストレッチポールの使い方やおすすめのストレッチ方法などについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
ストレッチポールとは?使い方を解説!
まずストレッチポールとはなにか、詳しく使い方も解説していきます。
ストレッチポールとは、細長く円形状のポールのこと。主にストレッチポールの上に寝てエクササイズやストレッチを行い、全身をほぐし関節を緩めたり、骨格を整えたりすることが可能な健康器具です。
またストレッチポールは、株式会社LPNが製造、販売しており登録商標もされています。
素材や形状で効果の現れ方、使用目的も変わるのでぜひ参考にしてください。
素材
素材は「EPE(発泡オフィレン系樹脂)」「EVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)」「PE(ポリエチレン)」の3種類に分けられます。
<EPE(発泡オフィレン系樹脂)>
適度な硬さがあり型崩れもしにくく、耐久性にも優れた素材です。やや価格が高いのが難点といえるでしょう。
<EVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)>
身体にフィットしやすく、価格もお手頃です。耐久性はEPE(発泡オフィレン系樹脂)とPE(ポリエチレン)の中間くらいです。
<PE(ポリエチレン)>
価格も安く、耐久性もいまいち。多くのストレッチ用ポールにこの素材が使用されています。
素材の考察
ストレッチポールを長期間かつ本格的に使用したい方は、価格がやや高めですがEPE(発泡オフィレン系樹脂)の素材のものをおすすめします。
形状
形状は「通常タイプ(EX)」「スリムタイプ(MX)」「ハーフカットタイプ」「ショートタイプ」の4種類に分けられます。
<通常タイプ(EX)>
長さは98cm、直径15cm前後の一般的な硬めなストレッチポールです。本格的にしたい方やプロのアスリート、医療用などにおすすめです。
<スリムタイプ(MX)>
通常タイプより柔らかく、長さは通常タイプと同じで、直径が約10cmとスリムです。女性や高齢者、リハビリ目的の方におすすめです。
<ハーフカットタイプ>
長さは通常タイプの半分、形は半円状で、コンパクトで持ち運びも可能です。初心者や運動が苦手な方、部屋に置くスペースが限られている方におすすめです。
<ショートタイプ>
長さは通常タイプの半分、形は通常タイプを半分に切った形状で、ハーフカットと同様にコンパクトで持ち運びも可能です。部分的なストレッチが目的の方、部屋に置くスペースが限られている方におすすめです。
形状の考察
ストレッチポールを使ってみたけどあまり効果がなかったという意見がありますが、実は正規品は「LPN」のみで、通販などで多く出回っているものはストレッチポールではありません。
よく見るとエクササイズポール、ボディポール、ヨガポールなどと書かれています。
効果を期待するのであれば自身に合ったサイズ、素材や形状を考慮し、正規品を購入しましょう。
正しい使い方
ストレッチポールの正しい使い方としては、蓋をお尻側にし、縫い目を横にすることがポイント。まずは、基本姿勢のやり方からみていきましょう。
基本姿勢の方法は、下記のとおりです。
- ストレッチポールの上に仰向けになり、背骨・頭・仙骨が当たるように乗る
- 両ひざは曲げ、肩幅程度に開く
- 両手は適度に広げ、両ひじを床についた状態にする
- 脱力でき、リラックスできる位置を探す
次に、正しい降り方は、下記のとおりです。
- 基本姿勢から降りる方向に身体を傾ける
- 頭部が最後になるよう、骨盤から床に降りる
この基本姿勢をベースに、上半身を動かしたり、股関節を開閉したりすることでさまざまな効果が得られます。
正しい姿勢で効果的に取り組んでいきましょう。
どんな効果があるの?
ストレッチポールの効果にはさまざまありますが、時間帯によっても得られる実感に変化があるようです。
それでは、詳しく解説します。
ストレッチポールの効果
ここでは、具体的にストレッチポールにはどんな効果があるのか解説していきます。
- リラクゼーション
- 姿勢
- 呼吸
それぞれの効果について、詳しくみていきましょう。
筋肉をほぐし全身のリラクゼーションに効果的
デジタル社会でもある現代ではスマホやパソコンに触れる機会も増え、日常生活のなかで無意識のうちに前かがみの姿勢になっていることも珍しくありません。
同じ姿勢の状態が長時間続き、筋緊張を繰り返しているのです。
長時間前かがみや同じ姿勢でいることにより筋肉が固まり、疲れも溜まりやすくなります。
リラックスもでき、自身の体重でゆっくり筋肉をほぐすことが期待できるでしょう。
姿勢がよくなる
ストレッチポールに仰向けになるだけで猫背の改善や骨格を整えることができるため、自然と人間本来のS字カーブの背骨になり、背筋が伸びたよい姿勢になります。
プロのアスリート選手でも、姿勢の悪い選手はあまり見たことがありません。
体幹も鍛えられるので、姿勢をよくしたい方にもおすすめします。
呼吸が深くなる
姿勢が悪い状態では、呼吸は浅く、非常に疲れも溜まりやすくなります。
リラックスしたいときに、深呼吸をすることで、緊張がほぐれた経験もある方もいることでしょう。
ストレッチポールの活用で自然と肩や肋骨が開き、深呼吸と同様に深い呼吸ができるようになります。
リラックスできる
家事や肉体労働、デスクワークなど、疲れやストレスが溜まりやすい日常生活のなかでストレッチやエクササイズで軽く身体を動かすことにより、リラックス効果を高めることができます。
無理して激しいエクササイズをせずとも、円形状のストレッチポールであれば上に寝そべっているだけで精神的に落ち着くという方もいることでしょう。
ストレッチポールは、ゆったりとゆりかごのように揺れ、リラックス状態をつくることができます。
ストレッチポールを使うおすすめの時間

ストレッチポールの効果は理解していても、いつどの時間帯がよいのか疑問に思った方もいることでしょう。
結論をいえば、おすすめの時間帯は「お風呂上がり」「運動後」です。
効果を高めたいのであれば、身体が温まっているときが筋肉もほぐれやすく、リラックスもでき、効果的でしょう。
また、いつでも気軽にストレッチポールは使えますが、短時間の使用でも十分効果的であるといえます。
長時間の使用は身体を痛める原因にもなり身体のバランスも崩れやすくなります。目安として「1回5分~15分」にしましょう。
ダイエットや筋トレと同様、適度に行うことを心掛けてください。
ストレッチポールを使ったおすすめのストレッチ
ここでは、ストレッチポールを使った効果のあるおすすめのストレッチを紹介します。
また、基本姿勢をベースに応用していますので、ぜひ参考にしてください。
<胸開き運動>
リラクゼーション部位:大胸筋
- 基本姿勢になる
- 両肩を60度~90度開く
- 腕の力を抜く
<股関節運動>
リラクゼーション部位:内転筋
- 基本姿勢になる
- 両ひざを外側に開き、股関節を広げる ※足の位置は動かさず股関節のみを広げるイメージ
- 股関節の力を抜く
<肩甲骨の運動>
リラクゼーション部位:肩甲骨
- 基本姿勢になる
- 前ならえの姿勢になるよう両腕を上に上げる
- 肩甲骨が当たるように両腕をゆっくりと下ろす
<ワイパー運動>
リラクゼーション部位:大腿骨頭
- 基本姿勢になる
- 両足を伸ばす
- かかとを支点に足を広げる、閉じるを繰り返す
まとめ
今回はストレッチポールの効果や正しい使い方、おすすめのストレッチについて解説しました。
リラックス効果も非常に高く、体幹トレーニングにも活用できるので整体に行く時間がない方や自宅で簡単にエクササイズがしたい方にはストレッチポールをおすすめします。
あなたも自身のペースで、ストレッチポールのリラクゼーション効果を実感してみませんか?
(TOP写真提供 =Andrew Valdivia/ Unsplash.com)
《参考記事一覧》
体幹を効果的に鍛える、ストレッチポールのおすすめ10選|プロの解説付き(ROOMIE)