健康器具として体幹を鍛えるだけでなく、ダイエットにも効果的なフィットネス器具「ステッパー」について知りたい方は必見です。
「ダイエットをしたい」
「体を鍛えて筋肉を引き締めたい」
ステッパーは、このような悩みを抱えた方へのアプローチができます。
本記事では、ステッパーとは何なのか?また、ダイエット効果や効率よく体を鍛えるトレーニング方法について解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
ステッパーとは
ステッパーとは、左右の足を交互に押し踏みながら、脚力を鍛えることのできるフィットネス器具のこと。スポーツジムやフィットネスクラブなどで見かけたことのある方もいることでしょう。
現代では、一般家庭にも普及しており、ダイエットや体幹を鍛えることを目的とした方が所持しているケースも珍しくありません。1人分起立できる程度の広さが確保できれば設置できるため、大きさも手軽で持ち運びしやすいこともメリットです。
基本的には油圧で負荷をかけている仕組みが主流ではあるものの、ステッパーにはいくつか種類があります。
例えば、下記に挙げる3つです。
- ストレートステッパー:足腰の強化に効果的
- サイドステッパー:脇腹の引き締め効果
- ツイストステッパー:下半身全体の引き締め効果
このように、さまざまなステッパーが登場していますが、いずれも体の部位へのアプローチが異なります。そのため、目的を明確にし、用途と合致したステッパーを選ぶことが重要です。
ダイエットにどんな効果があるの?
ステッパーにはいくつか種類があり、いずれも体へのアプローチ方法や効果が異なることについては前述したとおりです。
そもそも、ステッパーには下半身を鍛える効果がありますが、ダイエット効果はあるのでしょうか。結論からいえば、ステッパーにはダイエット効果が期待できます。
その根拠となるポイントとしては、下記の3つが挙げられます。
- 有酸素運動
- 体力強化
- 下半身の筋力増強
それでは、詳しくみていきましょう。
有酸素運動
運酸素運動とは、体を長時間動かすことで筋肉の収縮を活性化させ、効率的に酸素を体内に取り入れる運動のこと。一般的にはランニングやウォーキング、水泳などを思い浮かべる方もいるかと思いますが、ステッパーを活用した運動も、有酸素運動のカテゴリーに含まれます。
筋肉収縮を活性化させるとはいうものの、具体的には軽度から中度の負荷を継続的にかけ続けることがポイント。これがダイエットに有効な手段といわれています。
ステッパーの特徴として、左右の足を交互に上下させることが挙げられますが、実際やってみると負荷がかかっていることもあり息切れしてくる方も少なくありません。それほどダイエット効果が期待できないと思われがちですが、実際の消費カロリー(kcal)からみても、その効果は期待できるでしょう。
例えば、ステッパーを活用した有酸素運動を1時間行った場合の消費カロリーは、約250~300kcalといわれています。1時間のウォーキングで約150kcalと考えると、その運動量は、有酸素運動のカテゴリーのなかでも大きいといえます。
体力強化
前述した通り、ステッパーの消費カロリー(kcal)からみても、ダイエット効果については理解できたことでしょう。
それだけ消費カロリー(kcal)が高いということは、有酸素運動のなかでも負荷が高いことを意味し、ダイエット効果が期待できるということです。
また、ステッパーは自宅でも手軽にできる有酸素運動。適度な負荷で継続することで、体力強化にも繋がります。
下半身の筋力増強
ステッパーは、主に下半身の筋肉にアプローチできることから、さまざまなダイエット効果が期待できます。
なかでも、有酸素運動による脂肪燃焼効果ですが、ステッパーで左右の足を交互に踏み押すことで下半身の筋肉を使います。この運動は階段の昇り降りや自転車を漕ぐときなどにみられる運動ですが、自宅でそのような負荷をかけた運動ができるところは、ステッパーのメリットともいえます。
つまり、下半身に負荷をかけることで、筋力増強効果が見込めるということ。具体的には、下記の筋肉にアプローチできます。
- 大腿四頭筋
- 腓腹筋
- ヒラメ筋
- 大臀筋
ステッパー独特の踏み押す運動により、下半身全体の筋肉が収縮し、刺激されることで筋力増強が期待できるということです。
ステッパーを活用した効果的なトレーニング
ステッパーは、ダイエット効果だけでなく効率的な筋力トレーニングにもおすすめです。
ここでは、ステッパーの基本的な使い方とおすすめのトレーニング方法を紹介しています。
基本的な使い方
ステッパーによる効果を実感するためには、正しい使い方で実践することが重要。何も意識せずに使っても、意味がありません。
それでは、ステッパーはどのように取り扱うのが正しいのでしょうか。
意識しなければならないポイントとしては、「骨盤を左右に上下するイメージ」で行うこと。しかし、初心者にとって、骨盤を左右に上下するイメージは難しく感じることでしょう。
まずは、下記の手順でステッパーを使ってみましょう。
- ステッパーの上にしっかり両脚をつけて立つ
- 重心をかかとに置く
- 脇腹を引き締めるようにステッパーを押し踏む
- 呼吸をしながら左右交互にステッパーを踏み続ける
ステッパーの上に立った時点で、膝がガニ股や内股にならないよう意識してください。また、ステッパーを押し踏む際に、なるべく肩が動かないようにすることも重要なポイントです。
効果的なトレーニング方法
ステッパーの正しい使い方が理解できたところで、ダイエット効果や体の引き締め効果を実感できるトレーニング方法を紹介します。
ステッパーを活用した有酸素運動の特徴は、左右の足を交互に押し踏むだけで、ダイエットや体の引き締め効果を実感できること。前述したとおりの使い方で持続して行うことが、最もおすすめするトレーニング方法です。
インターバルトレーニング
ステッパーを使ったインターバルトレーニングは以下のように実施することができます。
1. ウォーミングアップ:ステッパーで軽いペースで5〜10分間ウォーミングアップを行います。体を準備させるために心拍数を上げ、筋肉をほぐします。
2. ハイインテンシティセット:ステッパーで高強度のトレーニングセットを行います。一定の時間または回数、最大の努力でステップ運動を行います。通常は30秒から1分程度のセットを行います。
3. レスト:ハイインテンシティセットの後に短い休憩を挟みます。通常は15秒から30秒程度の休憩時間を設けます。この時間を利用して呼吸を整え、次のセットに備えます。
4. ローレベルセット:ハイインテンシティセットとは反対に、低強度のセットを行います。ゆっくりとしたペースでステップ運動を行い、心拍数を下げます。このセットで回復と筋肉の緩和を促します。
5. インターバルの繰り返し:ハイインテンシティセットとローレベルセットを交互に繰り返します。一般的なインターバル比率は1:1です。つまり、ハイインテンシティセットの時間と同じくらいの時間をローレベルセットに割り当てます。例えば、30秒のハイインテンシティセットに続いて30秒のローレベルセットを行います。
6. クールダウン:最後にステッパーで軽いペースで5〜10分間のクールダウンを行います。心拍数を落とし、筋肉を緩和させます。
上記の手順を実施することで、ステッパーを使った効果的なインターバルトレーニングが行えます。ハイインテンシティセットとローレベルセットを交互に行うことで、心肺機能の向上や脂肪燃焼効果を高めることができます。
上半身運動を組み合わせる
ステッパーを使いながら、上半身運動を組み合わせる方法です。
1. アームカール:ステッパーの上で腕の重りを持ち、腕を曲げ伸ばしするカール運動を行います。この運動で上腕二頭筋を中心に上半身の筋力を鍛えることができます。
2. ショルダープレス:ステッパーの上で手にダンベルなどの重りを持ち、肩の高さまで重りを押し上げるプレス運動を行います。これにより肩と上腕三頭筋を強化することができます。
3. チェストプレス:ステッパーの上で胸の高さまでダンベルなどの重りを押し上げるチェストプレスを行います。これにより胸筋と上腕三頭筋を鍛えることができます。
4. バックロウ:ステッパーの上で手にダンベルなどの重りを持ち、背中を引きながら肘を後ろに引くバックロウを行います。これにより背中の筋肉を鍛えることができます。
5. ツイスト:ステッパーの上で上半身をねじるツイスト運動を行います。腹筋や腰の筋肉を中心に、腹斜筋や腰方形筋を鍛えることができます。
これらの上半身を鍛える運動をステッパーと組み合わせることで、全身の筋力バランスを整えることができます。
ステッパーの効果を発揮する注意点とコツ
ステッパーを使用する際の注意点とコツは以下の通りです。
注意点
1. フォームの確認:正しい姿勢でトレーニングを行うことが重要です。背筋を伸ばし、膝や足首の負担を軽減するために、軽く膝を曲げながらステッパーを使います。
2. 無理な負荷の回避:自分の体力やフィットネスレベルに合わせて負荷を調整しましょう。無理な負荷をかけるとケガの原因になる可能性があります。
3. 安定性の確保:ステッパーは安定した場所で使用しましょう。床が滑りやすい場合は、滑り止めマットを敷くか、適切な場所でトレーニングを行います。
4. 体調の確認:体調が優れない時や怪我をしている場合は、ステッパーの使用を控えましょう。身体に無理な負担をかけることは避けるべきです。
ステッパーを効果的に行うコツ
1. ゆっくりとした動作:ステッパーのペダルを踏み込む際はゆっくりとした動作で行います。急な動きや無理な負荷は避けましょう。
2. 均等な力のかけ方:両足の力を均等にかけるように心がけましょう。片足だけに負荷がかかるとバランスを崩す恐れがあります。
3. 適度な負荷調整:自分にとって適切な負荷でトレーニングを行います。負荷が軽すぎても効果が出にくく、重すぎても怪我のリスクが高まります。自分の体力や目標に合わせて調整しましょう。
4. 呼吸のコントロール:正しい呼吸を意識しながらトレーニングを行います。深くゆっくりとした呼吸を心がけましょう。
これらの注意点とコツを守りながらステッパートレーニングを行うことで、効果的かつ安全なトレーニングを実施することができます。
まとめ
今回は、ステッパーの特徴やダイエット効果、体の引き締め効果などについて解説してきました。
しかし、ステッパーの正しい使い方を理解していなければ、期待した効果を実感できません。ポイントとして、骨盤を左右に上下するイメージで行うことと説明しましたが、初心者にとっては難しいことでしょう。
他にも、呼吸の持続やかかとへの重心の取り方など、慣れるまでには時間がかかるかもしれません。
しかし、自宅で手軽にできるステッパーは、1人立てるくらいの広さが確保できれば設置可能。しかも、男女問わず誰でもできるところは、大きな魅力といえます。
目的と用途に合った使い方を意識しながら、ダイエットやトレーニングにぜひ、ステッパーを活用してください。
(TOP写真提供 = Bruno Nascimento / Unsplash.com)
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