最近話題になっているエクセサイズに、「プランク」があります。「30日間プランクチャレンジ」という言葉を聞いたことがある、という人も多いのではないでしょうか。
プランクは、時間をかけず腹筋を手軽に鍛えることができる、おすすめのトレーニング方法。
この記事では、プランクのやり方やトレーニングメニューなどを紹介していきます。
プランクとは?
「プランク」は、日本語にすると「厚板」という意味。このことから、全身をまっすぐに伸ばすトレーニング法をプランクと呼んでいます。
うつ伏せで、拳から肘までの「前腕」と足の「つま先」だけを地面につけ、他の部分は宙に浮かすのがプランクのフォームです。この時、頭から足までを一直線に保ちます。
プランクは体を動かさないシンプルなトレーニング方法ですが、腹筋や背筋などのコアマッスルを鍛えることができます。
プランクの手順
プランクは次のような手順でおこないます。
- 手のひらと膝を地面につけて、四つ這いになる
- 両肘を肩の位置で下に落とし、拳から肘までの前腕部を地面につける
- 足を片方ずつ伸ばし、前腕部とつま先だけが地面についている姿勢をとる
- 頭からかかとまでをまっすぐに伸ばし、その姿勢をキープする
慣れてきたら、最初から手のひらではなく、肘を付けて始めてもかまいません。
トレーニングにプランクを選ぶ利点
プランクは、筋トレ初心者から上級者まで、筋力に関わらずおこなえるトレーニング方法です。
たとえば、「クランチ」や「シットアップ」といったトレーニングは、ある程度の腹筋がないと実行が難しくなります。しかしプランクは、腹筋の弱い人でも取り組みやすいトレーニングとなっています。
また、プランクは止まった姿勢でおこなうため関節への負担が少なく、腰などを痛める危険性が低いトレーニングだと言えます。
効果的な鍛え方・やり方のコツ
プランクをどのくらいやればよいのかというと、まず「20秒」姿勢を維持することを目指しましょう。慣れてきたら、時間を30秒に伸ばしたり、20秒を3セットおこなったりなどして、運動強度を高めます。
時間を増やすことも重要ですが、それよりも大事なのは「継続」です。なるべく毎日プランクをおこなうことが、体幹を鍛えるコツです。
また、プランクは正しい姿勢でおこなわなければ意味がありません。間違った姿勢でおこなうと腰を痛めてしまう可能性もあります。次のようなことに注意して、プランクをおこなってください。
- 顎を上げず、視線は地面に
- お尻を上げない
- 体を少し丸める
- 腹筋に力を入れる
プランクをする時は顎を上げない
プランクの画像で、正面を見ているようなものがあります。しかし顎が上がった状態では、背中がそってしまいます。背中がそると、腹筋に効きませんし、腰を痛めてしまう危険性もあります。
プランクをする時は、顎を軽く引いて、視線は真下か、少し斜め前の地面を見るようにしましょう。
プランクをする時はお尻を上げない
プランクで疲れてくると、お尻が上がってしまうことがあります。お尻が上がると、楽にはなるのですが、プランクの効果が出ません。
逆にお尻を落としすぎるのもよくありません。しっかりと体をまっすぐにすることが重要です。
プランクをする時は体を少し丸める
これまで体をまっすぐにするのがプランクと書いてきたのに、体を丸めるとはどういうことだ、と疑問に思われたかもしれません。実は体をまっすぐにしようとすると、腰のあたりがそってしまうため、少し体を丸めるイメージが必要なのです。
これは、実際に試してもらったほうがわかりやすいでしょう。「気をつけ」の姿勢のまま、背中から壁にピッタリと体を付けてください。この時、背中とお尻は壁に付いても、腰のあたりは壁から離れているはずです。
人間の骨格はS字に湾曲しているため、普通に体をまっすぐにしようとすると、自然と背中がそってしまうのです。
これを、体を少し丸めて、腰も壁につくようにします。この形が、プランクをする時に取るべき「正しい姿勢」になります。
プランクをする時は腹筋を意識する
筋トレをする時は、鍛えたい部位を意識すると、効果が増します。プランクで1番効くのは「腹筋」です。ですから、腹筋に力を入れるよう意識すると、より効率的にプランクをおこなえます。
おすすめのトレーニングメニュー
これまで説明してきたのは、「フロントブリッジ」と呼ばれている基本のプランクです。慣れてきたら、次のような運動強度の高いプランクを混ぜると、より効果が期待できます。
- ロッキングプランク
- ワンレッグプランク
- ワンアームプランク
- ヒップリフトブリッジ
これらに、運動強度の低い「ハイプランク」「膝つきプランク」を混ぜ、トレーニングメニューを作るのがよいでしょう。
たとえば「フロントブリッジ(15秒)」→「ハイプランク(5秒)」→「ロッキングプランク(15秒)」→「膝つきプランク(5秒)」→「ヒップリフトブリッジ(15秒)」→「ハイプランク(5秒)」→「フロントブリッジ(20秒)」のようなメニューを作り、実施します。
ハイプランク
肘ではなく、手のひらを地面に付けたものが「ハイプランク」です。形としては、腕立て伏せで腕を伸ばしている時の姿勢と同じになります。
ハイプランクは負荷が低いため、筋力が弱く、通常のフロントブリッジでもキツい、という人にもおすすめです。
膝つきプランク
プランクの状態から両膝を地面に付けてしまうのが「膝つきプランク」です。一気に負荷が低くなるため、異なるプランク間のつなぎ、及び休憩用として使うのがよいでしょう。
ハイプランクと同様に、筋力が無い人向けの入門用プランクとしても利用できます。
ロッキングプランク
プランクの姿勢から、肘の位置もつま先の位置も動かさず、体を前後に動かすのが「ロッキングプランク」です。体を動かす分、バランスが取りにくくなりますが、姿勢は崩さないようにしてください。
ロッキングプランクでは、より幅広い全身の筋肉が鍛えられます。
ワンレッグプランク
プランクの姿勢から、片足を上げるのが「ワンレッグプランク」です。体をねじったりして、フォームを崩さないようにしてください。
ワンレッグプランクをする場合は、右足だけとはしないで、右足と左足の2回を1セットにしておこないます。ワンレッグプランクは、体幹とともに足も鍛えられます。
ワンアームプランク
プランクの姿勢から、片手を前方に上げるのが「ワンアームプランク」です。こちらも左右の手をセットでおこないます。ワンアームプランクは、体幹とともに腕も鍛えられます。
ワンハンドプランクを軽くこなせるようになったら、ワンレッグプランクと組み合わせることもできます。右手と左足を同時に上げるプランクと、左手と右足を同時に上げるプランクをおこなえば、より運動強度が高まります。
ヒップリフトブリッジ
プランクの姿勢から、お尻を上げ、体をくの字になるようにします。くの字とプランクの姿勢への往復を繰り返しおこなうのが「ヒップリフトブリッジ」です。
ヒップリフトブリッジでは、背筋や太ももなどをバランスよく鍛えることができます。
まとめ
プランクは、効率良く体幹を鍛えられるトレーニング方法です。正しい姿勢でおこなえば、腰への負担もほとんどかかりません。
プランクをおこなう場合は、しっかりとフォームを保つことが大切です。頭から足までを板のようにまっすぐにして、腹筋に力を入れて姿勢を保ちます。
通常のプランクに慣れてきたら、ワンレッグプランクやワンアームプランクなども織り交ぜながらおこなうと、全身の筋肉をまんべんなく鍛えられます。
(TOP写真提供 = Olivia Bauso/ Unsplash.com)
《参考記事一覧》
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【完全版】プランクの体幹トレーニング18種類|筋トレ初心者も自宅で鍛えよう! | (自重トレーニング大全 by Smartlog)
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